西山フィルター フィルター繊維について

耐熱フィルターの使用条件と特性

耐熱ナイロン

メタアラミド系の繊維で、各業種の高温材として多数使用されています。ろ過用としては、連続使用温度は、180℃です。瞬間的には200℃可能です。耐薬品性はアルカリ類、弱酸性に耐性があります。含水率が高いと加水分解が起こる可能性があります。特殊加工処理によって耐撥水、耐酸性を高めることができます。現在多くの実績を持っています。

ポリエステル

一般的にはテトロン繊維として多くの分野で使用されている繊維です。ろ過材としては、ヒィラメント糸スパン糸とがあります。耐熱使用限界温度は140℃です。使用条件によって多少の変化があります。耐薬品性は酸性にほとんど適用性があります。アルカリ類には弱い面があります。 フエルト状のろ過材は強度も強く、ろ過材としては一番多く使用されています。各種の処理も簡単にできます。

テファイヤ

テフロン繊維85%~60%+ガラス繊維15%~40%のブレンドの綿を、テフロンの基布またはガラスの基布にニィードルパンチングしたフエルトです。微細なガラス繊維を混入する事により、微粒子捕集性能が向上し、テフロンの柔軟性とダストの剥離性がダストによる目詰まりを遅くするフィルターです。連続使用温度は約240℃です。産廃焼却場の乾式集塵機に多数使用されています。

テフロン

4フッ化弗素繊維で、有機繊維の中で耐薬品性に優れ、酸性、アルカリ、両方に高い性能を発揮します。耐熱使用温度260℃、ダスト剥離にも優れ目詰まりし難いフィルターです。比重が大きいため重量が重く、やや縦方向に伸びが生じる事があります。対策としてはいろいろな方法がありますのでご相談ください。プロフィレン繊維も同じ弗素繊維です。

ガラス繊維

普通一般的には、一重織でのフィルターが使用されてきましたが、近年パルスタイプの集塵機が多く設置されるようになり、強度アップを図る必要から、二重織のガラスフィルターが考案されました。年々、仕上げ処理も種々の方法が編みだされ、耐酸性、耐薬品性に優れた商品を造りだし化学的安定性を向上させました。連続使用温度、250~260℃と高く、低価格にて提供できます。ただし、取り扱いに注意が必要です。

トルコン PPS

ポリフェニンサルファイドを繊維にしたファイバーです。耐薬品性に優れ、酸、アルカリ、有機溶剤に耐性があり、機械的にも強く、取り扱いが楽なフィルターです。多くの産廃処理会社で使用されています。連続使用温度180~190℃です。

ポリイミド P-84

芳香族ポリイミド繊維で、ファイバー繊維が異形断面の形状をしているため、フエルト状に加工した場合、締りが良く緻密な状態が出来上がり、高い捕集効率が可能と成りました。耐薬品性にも優れています。連続使用温度230~240℃です。

その他 (1)PTFE膜ラミネート

近年環境基準が厳しくなり、より細かい微分を捕集する必要が社会的に求められるようになり、PTFE膜をラミネートして使用されることが多くなりました。この商品は、粉塵の剥離性と表面ろ過性能に優れ、ダストの払い落としが良く、圧力損失を一定のレベルにて使用でき、フィルターの寿命を永く維持することが出来ます。上記の各種フィルターに加工出来ます。大体の各種繊維のラミネイトされた商品を在庫しています。

その他 (2)各種化学的処理

現在、各フエルトメーカーはより良い商品の開発に努力し、日進月歩の研究が進んでいます。例えば、異種の素材を組み合わせて各ユーザー様のご要望にお応えしたり、化学的処理を施したり、また低圧力損失用フィルターを製造したり出来ます。何かお困りのことがありましたら、弊社までご連絡ください。

繊維製品の特性

品名

X10²kg/cm²

破裂強度

連続使用

最高温度

伸び率%

吸水性% 耐酸性 耐アルカリ性
ポリエステル 42.2~88.0 120~140 7~40 0.4~0.8 やや良
アクリル

22.5~27.4

100~120 20~25 0.4
ナイロン

51.3~84.8

80~100 16~42 0.4
ポリプロピレン

42.2~56.2

80~100 15~25 0
ポリエチレン 24.6~49.2 60~80 15~25 0.1
サラン 10.5~31.6 60~80 15~25 0 やや良

コーネックス

ノーメックス

56.2

180~200 17 0.4 やや良 やや良
綿 30.9~76.6 80~100 5~10 16~22 不可 やや良
羊毛 14.1~20.4 90~100 25~35 16~18
ガラス繊維 143~155 200~290 3.4 0
テフロン 33.0 200~250 18~35 0

繊維製品の区別

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